ファスナー、ジッパーそしてチャック

ファスナー、ジッパーそしてチャック

「ファスナー」と「ジッパー」と「チャック」は、一体同じものなのか、それとも何か違いがあるものなのだろうかと考えたことがある人は少なくないかもしれない。


 結論から言うとこの3つは同じものだ。

「ファスナー(fastener)」は「ファスン(fasten)」という「しっかり閉める」という意味の動詞が語源であり、靴ヒモを結ぶ不便さを解決しようと考えられたもので、その閉める時の音から「ジッパー(zipper)」という呼び名が生まれたものだそうだ。

 意外なのは「チャック」で、これは「巾着(きんちゃく)」からもじって出来たという話である。実はチャックは日本語だったのだ。


 ちなみに高速道路等で合流する際に、一台づつ交互に合流することを「ジッパー法」とか「ファスナー合流」というらしい。スムースかつ安全な合流ができて、渋滞も悪化させない方法と言われている。


 話は変わるが、私の学生時代からのニックネームは「チャック」である。当時、世界のフォークダンスにハマっていた私は、ユーゴスラビアの踊り「チャチャックコロー」が好きだった。最初「チャチャック」と呼ばれていたが、やがてそれが縮まって「チャック」になった訳である。


 しかし現在の私の知人の多くはこの話を素直に信じてはくれない。
「君は喋り過ぎるから、少しは黙って『口にチャックしなはれ』という意味に違いなかろう」と人をまるで黒柳徹子さんの同類かのように、極めて一方的に言われてしまうことが多い。


 会話も、お互いが順番に話す「ジッパー法」にしてもらいたいものだと考えるのは、もちろん私だけではないだろう。